【ブログ】プロボノの力を借りてみます〜働く・生きるが重なる暮らし

*noteからの転載

NPO(とは限りませんが)が事業を始めるとき、自分の内側、そして仲間(クルー)の内側にあるものをまず見つめ直すのは大切な一歩。別の文脈ですが、ある人が言っていた素敵な言葉を思い出します。「ないもの探しよりも、あるもの探し」

でも、外の力を借りることで事業が前に進みやすくなることも事実。いわゆるヒト・モノ・カネ・情報とありますが、今回はヒトのお話です。

ヒトの力を借りる選択肢

ここで言うヒトはいったんNPO内部の設立メンバー(クルー)とは別とします。ヒトの力の借り方には、スタッフ(雇用)、インターン、ボランティア、プロボノなどが考えられます。私たちはプロボノの力を借りることにしました。

「プロボノ」とは、「公共善のために」を意味するラテン語「Pro Bono Publico」を語源とする言葉で、【社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア活動】を意味します。(サービス・グラントHPより)

スタッフの方に来ていただけるだけの先立つものが今の私たちにはないので、無償でお力をお借りしたい。そして、やることが決まっていてタスクに落としてお手伝いしてほしいと声をかけられるほど、事業は具体化していないので、インターンやボランティアを募ることは、今の自分たちにはまだ早い。

なんといっても私たちは事業を構想するゼロからイチを生みだそうとしている段階。そこを面白がって一緒に考え、一緒に走ってみてくれる人に巡り会いたいので、プロボノの力を借りることにしました。

プロボノには2種類ある

私がこれまで調べた中で、プロボノには大きくスキル・知識ベースと共感ベースがあるように思います。

前者は、プロフェッショナルスキルや知識を持っている企業が本来ならば対価を得て提供するサービスをプロボノで提供しますというタイプや、プロボノで提供するサービスが決まっていて、そのメニューを提供してほしい団体と提供できる社会人をつなぐタイプなど。NPO目線で見ると、外の力を借りてやりたい事が明確にあるときにうまく行く気がします。戦略づくりやマーケティング、プロモーションなど。

後者は、NPOが目指すビジョンや果たそうとしているミッションに共感し、社会人が当事者としてNPOに一定期間、メンバーとして関わるプロジェクト型。ともに考え、ともに生み出す共創的な関係というところが前者との大きな違いに感じてます。

私たちは後者のタイプのプロボノ機会を提供している二枚目の名刺さんにお世話になることになりました。といっても、はじめから誰か来てくれることが約束されているわけでは決してありません。「コモンルーム」という団体説明の機会にピッチをして、参加者がこの団体とプロジェクトを一緒にやってみたいと選んでくれたら。まさに思いでつながるプロボノという所以です。

働くと生きるが重なる暮らし

複数ある選択肢の中で私たちを選んでもらえるとしたら、一つはそんな社会を見てみたいし一緒に夢を追いかけてみたいと思ってもらえること。そこはビジョンやミッションに込めた思いや、ベースとなっている当事者のときのストーリー、それが今の時代にも必要だと考えるファクトをシェアしようと思っています。

もう一つのアプローチが、同じ社会人目線でこんなライフスタイルをしてみませんか?とお誘いすること。なにせ私たち設立メンバーは全員本業がある社会人ですから。具体的には、働くと生きるが重なる部分を見つける暮らしをしませんか、とお誘いしてみたい。

幸せが巡る暮らし1

それは、つながりのある暮らし。それによって救われた私自身の体験でもあります。

仕事と子育てでアップアップ。これ以上無理!!!と思っていました。でも、失われて残念に思っていることの一つ、出会いや学びがある夜(お酒つき)を取り戻したいという気持ちに突き動かされて、子連れ忘年会や平日夜のごはん&まちのオモシロいコトとの出会いの会(夜会)を企画していくうちに、地縁も血縁も友達もいなかったまちで、歩けば顔見知りに会ったり、あの店に行けばあの人がいると思い浮かべられるようになりました。それはなんともあったかい、温もりを感じる暮らしでした。

幸福学研究で有名な前野隆司教授が提唱している「幸せの4因子」があります。聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。私の体験を重ねさせてもらうと、そっと後押ししてくれた仲間がいたから、自分らしくやってみようと一歩を踏み出すことができました。一歩踏み出したら、「思っていても企画できなかった」、「またやってほしい!」と参加者や子どもたちに言われて、自分のやりたいは誰かのやりたいに重なる喜びをだんだん感じていくうちに、私の人生なんとかなる!と感じるようになりました。幸せの歯車が回転し始めた実感がありました。

幸せが巡る暮らし2

コロナ禍でつながりが薄れ、廃れる一方、リモートワークの企業側の心理ハードルが下がり、副業も許容されるようになってきて働き方を変えやすい環境になりつつある昨今。幸せの4因子が巡る生き方見つけませんか?そんな呼びかけ方をしてみようと思います。2人でも3人でも呼びかけに答えてくれる方が見つかるといいな。プロボノのピッチ、行ってきます!


2021-11-01 | Posted in ブログComments Closed 

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