【レポート】まちのおやこの上映会(20180211開催)
2月11日(祝)に、「いのちのはじまり」という映画の自主上映を行いました。まちのおやこテーブルとして初の映画上映、初の大規模イベント。体調を崩しやすい時期ということもありキャンセルもありましたが、それを上回るキャンセル待ちのお問い合わせがあり再び満席に。席のいらないお子さんを含めると140人もの方にご参加いただくことができました。想像以上にお父さんや男性の参加が多く嬉しい驚きでした。改めて「いのちのはじまり〜子育てが未来をつくる」の映画の力に驚かされました。
私たちは、子育ては一人でするものではなく、たくさんの人と関わりながら子どもがまちの中で育つといいな、そんな思いで活動しています。「いのちのはじまり」は、世界各国のさまざまな子育てのカタチを紹介しつつ、子どもの成長にもっとも大切なのは、安全で愛情に満ちた大人との触れ合いの中で育つことだということを、児童心理や脳科学、教育研究者、経済学者など様々な専門家のメッセージを通じて教えてくれます。
心に残ったメッセージはそれぞれだと思いますが、一部をご紹介します。
- 乳幼児期が最も重要。乳幼児は非理性的と誤解されてきたが間違いで、想像以上に学習能力が高いのである。
- 大切なことは身近な大人との相互作用。反応がないと脳細胞のシナプスは繋がらない。
- 子どもが周囲の大人から聞く言葉の数が発達において重要。話しかけるたびに、脳が活性化し脳細胞が繋がる。
- 父親の子育て参加は、夫婦の問題ではなく親子の問題。子育てをしないと子どもとの絆を作れない。
- 子育てをする親の気持ちが何より大切。同性婚でも良い家庭は作れる。
- コミュニティが大切。子どもにも大人にも。孤独が絶望をもたらす。
- 子どもを助けるには、子どもを育てる親をまず助けなければいけない。
- いのちの始まりを大事にしなければ平和な社会はできない。
今まさに子育て中の方にこそ見ていただきたいと思い、会場には桟敷席やキッズスペースを設け、照明も通常より明るめにしました。お子さんの様子次第で会場の出入りも自由。お父さん等のパートナーと子育てについて考えるきっかけになればとパートナー割引も設けました。
桟敷席のシートに直座り、椅子席、ベビーカーに乗せながら、抱っこしながら立って、親は映画子どもはキッズスペースなど。それぞれの過ごし方で90分強の映画をみんなで見ました。キッズスペースにいた子ども達はモンテッソーリの先生方のご協力もあり、驚くほど集中して静かに過ごしてくれました。
上映会の後は、グループに分かれて映画の感想のシェアリングと深津高子さんによるミニトーク。「子育ての素晴らしさを映像で表現してくれた」、「想像以上に濃い内容で何度も見たい」、「自分の子育ての肯定された気がする」、「家族で観て夫と深く話すことができた」、「子育てはみんなでできる!」、「セッティングには子ども連れにも優しい工夫があって良かった」等の感想をいただきました。
会場が映画館ではなかったので、音響やスクリーンサイズ、何より座席に段差がなかったので字幕が見にくかったという意見をいただきました。映画館ではない旨の事前連絡など不十分だったことなど反省点があります。
みなさんから頂いた喜びの声や率直なご意見を生かしながら、まちのなかで大人と子どもが一緒に気兼ねなく過ごし、緩やかにつながりを作りながら子どもが伸びやかに育つきっかけを作っていけたらと思います。
(文:ヨーコ)